ジェルネイルは誰でも手軽に楽しめる、身近なものになりました。
ツヤと輝きがあると言った見た目の質感や、UVライトやLEDライトで固まる事は知っていますよね。
『なぜ、ライトで固まるの?』
『なぜ、爪にくっつくの?『
このような、ジェイルネイルの仕組みがどうなっているのかまでは、普段あまり気にする機会がありませんよね。
自分の爪に使用するジェルネイルがどんな物なのか、少し興味を持ってみませんか??
その反面、「ジェルネイルの密着理論や商品知識」を持ち合わせていないネイリストが多く存在します。プロのネイリストは技術と共に正しい知識が必要です。
どんな理論で爪に密着しているのか?きちんと情報を公開しているメーカーの安全な商品を使用しましょう。
ネイルスクールではジェルネイルの特徴や硬化する仕組み、どうやって爪に密着するのかなどの知識を学びます。その中には、セルフネイラーさんも知っておくと良い知識がいくつかありますので、今回はその中から、ジェルネイルが密着する仕組みを説明しますね。
目次
【ジェルが硬化する原理】固まる理由
ジェルネイルは、「アクリル樹脂」が主成分ですが、この中に光を当てるとジェルを固まる成分《光重合開始剤(硬化剤)》が混ぜられています。
この化学反応を【重合】とも言います。
ジェルネイルの定着理論を科学的根拠から知りたい。
光重合開始剤(フォトイニシエーター)
ジェルの中には重合開始剤が含まれています。
重合開始剤は、光(紫外線(UV)、可視光線)を吸収する事によりラジカル(不対電子)を発生し、発熱します。
硬化(重合)する際に「ラジカル」が発生し、この発生したラジカル(重合の起点となる成分)によって重合するので、ラジカル重合ともいいます。
※ラジカル重合の特徴
・重合する時に収縮し熱を発生する。(体積が小さくなる)
・空気中の酸素によって重合阻害を受ける。
(表面に残留モノマー[未重合]が残る。これが未硬化ジェル)
フォトイニシエーターにも種類があり、UVライトで固まるもの、LEDライトで固まるもの、またどちらのライトにも反応し固まるものがあるので、ジェルネイルを自分で購入する時には注意して下さい。
この紫外線で固まる樹脂というのは産業分野でよく使われています。
様々なコーティング材や、液晶テレビの接着などにも利用されていますが、ジェルネイルに関しては、その接着性などを生かし、柔らかい物質から硬い物質へと変化させているのです。
流動性のある合成樹脂(粘液状)を爪に塗布し、紫外線(UV-A)や可視光線(Vis)を照射して硬化する光重合(フォトポリマリゼーション)反応を利用して、ネイル材料として爪に応用したものがジェルネイルです。
光重合(フォトポリマリゼーション)
重合(ポリマリゼーション)とは簡単な構造を持つ低分子化合物が2つ以上結合し、分子量の大きな高分子化合物(重合体=ポリマー)を生成する反応のことです。
光照射によって開始される反応が光重合(フォトポリマリゼーション)です。
これらの成分をペースト状のモノマー(液状)にし、紫外線や可視光線いわゆる光重合を行って数秒でポリマー(硬く)に変えるものがネイルで使用されているジェルです。
大半が紫外線吸収剤が入っていて、紫外線のB.Aで硬化するように考えられています。
ジェルのそれぞれの役割
ベースジェル、カラージェル、トップジェルのそれぞれに役割があることはご存知でしょうか?
これらの役割を整理しておきましょう。
ベースジェル&トップジェルは必ず塗ること
例えばメイクだってファンデーションを塗る前にメイク下地を塗りますよね?ファンデーションの後はパウダーを重ねた方が崩れにくいと言われています。
ネイルも同じで、カラージェルを塗る前にはベースジェル、アートが終わったら仕上げにトップジェルを塗った方がもちや仕上がりが劇的に変わってくるのです。
そもそもベースジェルとトップジェルにどのような役割があるのかご存知でしょうか。
【ベースジェル】
自爪とカラージェルを密着させる。
カラージェルの色素沈着を防止する。
【トップジェル】
アートを保護する。
ツヤを出してキレイに見せる。
◎ベースジェル
爪と密着する成分を多く含んでいるジェルです。無色透明でクリアジェルと呼ばれることもあります。
◎カラージェル
顔料(着色剤)を含んでいるジェルネイルです。顔料の含有量でマットな発色の良いカラージェルになったり、シアーな透明感のあるカラージェルになったりします。
◎トップジェル
艶や輝きを出す成分を多く含んでいるジェルです。無色透明でこちらもクリアジェルと呼ばれることもあります。※
※セルフネイル用のジェルの中にはベースジェルとトップジェルが兼用のクリアジェルというものもありますが、持ちの良さや仕上がりの良さを求めるのであれば、(経験的に)それぞれ別のものを使われた方が良いと思います。兼用だとコストが抑えられるメリットもありますが、ベースジェルとして使用すると(専用ベースジェルと比較すると)持ちが悪い、トップジェルとして使用すると(専用トップジェルと比較すると)輝きがいまいちなど、デメリットもあるからです。
では、上記を押さえた上で、下の説明をご覧ください。
ジェルを塗布し、ライトで硬化すると、ジェルの表面には「未硬化ジェル」が残ります。
未硬化ジェルというのは読んでそのままの意味で、ライトで硬化しきれず、残ってしまうジェルのことです。しかし実は、この未硬化ジェルが、次に乗せるジェルとの接着剤の役割を担っています。
次のジェルを乗せると、未硬化ジェルが乗せたジェルとなじみ、混ざることによって、ジェルの層同士がくっついていくのです。
よって、何かの原因でこの未硬化ジェルがなくなってしまうと、層同士がくっつきにくくなり、ジェルの持ちが悪くなるのです。
施術中、たとえば
・ホコリが爪に付いてそれを取ろうと思ったら未硬化ジェルも一緒にふき取ってしまった
・自分で自分の爪を触ってしまい、未硬化ジェルが一部取れてしまった
なんてこと、ありませんか?これが持ちが悪くなる原因の一つなのです。
こんなときは、ベースジェルをもう一度塗ると良いですよ。ベースジェルはそもそも何もついていない爪に密着しやすいように開発されていますので、未硬化ジェルがなくなってしまった状態でもベースジェルを塗ると、層と層が密着してくれます。その後、続きの作業をしてみてください。
カラージェルやトップジェルは、基本的に未硬化ジェルの上に乗せることで密着していくジェルですので、たとえばベースジェル無しでカラージェルとトップジェルだけを塗布したりすると、あっという間に浮いてきます。カラージェルの直接の塗布は色素が爪に沈着してしまうことも多いので、そういった意味でもやめた方が良いでしょう。
さらに、カラージェルは顔料の種類や含有量によって固まりにくいものがあり、未硬化ジェルがたくさん出るときがあります。赤、青、白、黒など色のはっきりとしたジェルは硬化しづらい傾向があるようです。未硬化ジェルがないのも問題ですが、あまりにも固まらない状態で次のジェルを乗せてしまうと、下の色を筆で引っ張ってしまったりもしますので、その場合は硬化時間を少し長くしてしっかり固めてから上に乗せてくださいね。
ちなみに、トップジェルを硬化後、最後にクリーナーでふき取りをしますよね。これは残っている未硬化ジェルをふき取っているということです。ノンワイプ(ふき取り不要)のトップジェルはこの未硬化ジェルが残らないタイプのジェルなのです。
爪を傷つけないとジェルネイルが、くっつかない?
ネイルサロン通いをやめたの理由に『爪表面のサンディングをするから』というお話を聞いた事があります。綺麗にしたいのにそれじゃあ傷つけてるじゃないっていう解釈ですよね。
『傷をつけないとジェルネイルは、つけられない???』
傷をつけないとジェルネイルはくっつかないそんな常識はもう古いんです。
今はノーサンディングタイプのベースジェルというものが、この世には存在し傷をつけなくてもジェルネイルの施術が受けられます。
爪表面をサンディングするのが嫌という方は、事前のカウンセリング時お伝えください。
そんな風にネイルしたくないですか??
ジェルネイルが爪にくっつく方法はジェルによって違う
UVライトやLEDライトで固まるものなど様々なジェルが販売されていますが、爪にジェルが密着する種類としては3種類、存在します。
- 爪を傷つけて、爪に密着させるジェル
- 強い酸の成分によって爪の表面を溶かして密着させるジェル
- 爪の表面にある水分とタンパク質(ケラチン)と密着させるジェル
1.サンディング(爪の表面を削る)ジェル
サンディング(爪の表面を削る)ジェルは爪の表面を削り、ジェルをその削ったところに浸透させて、ガッチリと噛み合わせてジェルと爪をくっつけています。
2.爪の表面を溶かす、パラジェル
多くの「爪を削らないジェル」は、強い酸の成分によって爪の表面を溶かして根を張り、浸透するように密着させており、「目で見るだけでは分からない強いダメージ」を与えています。「爪が薄くならない」ことだけが、爪にとって良いとは限らないのです。
一方パラジェルはタコの吸盤がのように爪とジェルの隙間を極限の真空状態にしてジェルをくっつけています
そして、パラジェルにはベースに使うジェルが3種類あり、そのお客様の爪の状態に合わせて使用します!!
ですので、自爪が痛んでいる方でも約3ヶ月で健康な爪を取り戻すことが出来るのです
・ずっと、ネイルをし続けられる。
・ジェルを取っても薄くなってない!
3.爪を削らないジェル(弱酸性)
爪を削らないジェルがどうやって密着しているかご存知ですか?
◆弱酸性のジェルは、爪にやさしい
「爪のPh値と同じ弱酸性」なので、爪を溶かしたりせずダメージを与えません。爪の表面にある水分とタンパク質(ケラチン)だけと密着する構造のため、オフもスピーディー。
指で払うだけでペロンと取れます。
本来、ジェルネイルには水分が大敵でしたが、パワーベースは水分を味方につけてしまうので、家事が多い女性には嬉しい成分です。
ジェルネイルがライトの光で固まる仕組み
ジェルがLEDライトの光で固まって行く仕組みは、塗ったジェルが爪に乗っている側から固まって行くようになっています。
ジェルが密着する基本的な仕組み
ジェルが密着する基本的な仕組みについて、ご理解いただけましたでしょうか。
少しでも参考になれば幸いです。
未硬化ジェルができる原因と役割
ジェルネイルを硬化させる時に、ライトとジェルネイルの間にある空気中の酸素により、
UV-Aが遮断され、硬化しないジェルが残ります。
それを未硬化ジェルと呼びます。
酸素に触れているジェルの表面は最終的に未硬化ジェルとして残ってしまうのが普通です。
最近では完全硬化ジェルと言って未硬化ジェルが残らないタイプのジェルも市販されていますが、そういったジェルでも未硬化ジェルが完全に残らない訳ではありません。
実は、この未硬化ジェルが、次に乗せるジェルとの接着剤の役割を担っています。
次のジェルを乗せると、未硬化ジェルが乗せたジェルとなじみ、混ざることによって、ジェルの層同士がくっついていくのです。
カラージェルやトップジェルは、基本的に未硬化ジェルの上に乗せることで密着していくジェルですので、たとえばベースジェル無しでカラージェルとトップジェルだけを塗布したりすると、あっという間に浮いてきます。
「ジェル」が硬化する成分
ジェルネイルの中には、光を当てるとジェルが固まる成分「光重合開始剤(硬化剤)」が入っていて、光を吸収して硬化します。
この成分は、紫外線などの特定の光を当てる事で物質を変化させるものです。
光重合開始剤(フォトイニシエーター)
重合開始剤は、光(紫外線(UV)、可視光線)を吸収する事によりラジカル(不対電子)を発生し、発熱します。
硬化(重合)する際に「ラジカル」が発生し、この発生したラジカル(重合の起点となる成分)によって重合するので、ラジカル重合ともいいます。
※ラジカル重合の特徴
・重合する時に収縮し熱を発生する。(体積が小さくなる)
・空気中の酸素によって重合阻害を受ける。
(表面に残留モノマー[未重合]が残る。これが未硬化ジェル)
フォトイニシエーターにも種類があり、UVライトで固まるもの、LEDライトで固まるもの、またどちらのライトにも反応し固まるものがあるので、ジェルネイルを自分で購入する時には注意して下さい。