ふと、自分の爪を見ると爪の根元にある甘皮が気になった時、ありませんか?
この甘皮って、必要なのでしょうか?
甘皮が伸びてると爪が短く形が悪く見えてしまいますよね。
甘皮処理をするとネイルアートもより美しく見えますし、爪も美しくなるそうです。
適度な甘皮ケアをすると、丈夫できれいな爪を育てることができるんだそうですが、何故なのでしょうか?
また、一方で本当は甘皮を処理すると爪に良くないとも聞きます。
今回は、この辺の事情を紹介したいと思います。
目次
爪の甘皮とは、どこの部分?
甘皮は、自爪の根元部分の、爪がのびる時に一緒にひっぱられて出てくる皮です。
なので、下の画像のように爪の根元の部分のことです。甘皮の部分をキューティクルとよびます。
甘皮は爪上皮(そうじょうひ)とも呼ばれ、爪甲(そうこう、いわゆる爪)と後爪郭(こうそうかく、爪を根元で固定しているところ)をつないでいる部分です。
一般的なネイルケアでは、甘皮処理と言うので、甘皮の部分を勘違いされている方が多いです。
爪の根元から甘皮を越えて、もっと上の方に透明または白い薄い膜状の皮が伸びているものは、「ルーススキン」や「ルースキューティクル」といいます。
ネイルケアでネイリストさんが処理しているのは、正確には甘皮の処理ではなく、爪にくっついている透明のルースキューティクル(皮膚角質)を除去しているんですよ。
爪の甘皮の役割
爪の根本にある皮膚の「甘皮」ですが、甘皮の下には爪の細胞を作り出す「爪母」という大切な部分があります。
甘皮は、「爪母」を保護し、乾燥や細菌の侵入・異物を防ぐ役割があります。
爪と皮膚(というか、爪の根元の肉)の間からばい菌が入り込まないように蓋のような役割をしているんですね。
爪の甘皮の処理って必要?甘皮の必要性
この甘皮を放置しておくと固く角質化してしまい、そのまま爪にこびりついたまま爪が伸びていき、「ルースキューティクル」となっていきます。
これが伸びてると爪が短く見えてカッコ悪いですし、爪のお手入れやおしゃれもしにくくなります。
また、甘皮処理が甘いとそこからジェルネイルが剥がれてきてしまったりします。
また、マニキュア(ポリッシュ)を塗ってもキレイに塗れません。スカルプチュアも浮きやすく外れやすいです。
爪の甘皮が乾燥すると・・・ジェルをしているとジェルはツヤツヤなのに伸びてきた爪が白く乾燥していると悲しいですよね。
甘皮が乾燥するとささくれができたり、爪自体も乾燥した甘皮がついて伸びてくると粉を吹いたように白くなります。
手荒れにはハンドクリームですがハンドクリームの成分で甘皮や爪自体を保湿する事はできません。
甘皮処理は必要!
甘皮の処理を定期的に処理することによって爪周りがきれいになり健康的な爪の成長を促進します。
適切な甘皮処理は健康的な爪の成長を促すことにもなるんですよ。
甘皮を取ると爪の面積が広がるので、マニキュアを塗った時に爪が長く見えます。
甘皮を押すことによって、マニキュアやペディキュアも塗りやすくなり、適度な刺激によるマッサージ効果が爪を健康に伸ばし、またささくれを防ぐ効果もあるそうです。
甘皮処理をきちんとすると、ネイルベッドが1ミリくらいは 広くなるので爪を長く見せてくれますよ。
ケアは必要なのですが、甘皮の間違った処理や、剥がしすぎは、爪を傷める原因になります。
正しい知識を持ち、ケアしましょう。後半で、自宅でできる簡単な処理方法について記載しているので読んでみて下さいね。
爪の甘皮は、素人は切ってはいけない
甘皮は前述した通り、乾燥や雑菌の侵入を防ぐ役割を果たしています。
なので、甘皮(キューティクル)は本来は切ってはいけない部分です。
ネイリストの検定では切ると減点になってしまうんですよ。
甘皮は基本的には押し上げるだけで切りません。ネイリストがニッパーでカットしているのは、爪の上に張り付いているルースキューティクルという薄皮です。
稀に甘皮が角質化して異常に伸びていれば切ることもありますが、知識がない素人が甘皮を切れば、必要な部分まで除去してしまいます。
切ってはいけない部分まで切ってしまうと・・・
- 乾燥によるささくれ
- 雑菌感染
- 炎症
- 感染症
- 爪の発育障害をもたらす
ですので、甘皮の処理は専門知識や必要な部分と不要な部分を見分ける知識と正確に切り取る技術がなければ、キューティクルプッシャーで押し上げる程度にして、切るのはやめましょう。
ネイリストが使っているニッパーはプロ用
切っても支障のない部分を判別する知識と、その部分だけを確実に除去する技術、断面がスッパリと切れる切れ味の良いニッパーが揃ってやっと甘皮が処理できます。
知識も技術もなく、切れ味の悪い数千円のニッパーで切って、その後のケアもしなければ、爪がボロボロになるのは当たり前です。
カッターなどで簡単に・・・というのも絶対やめて下さいね!
切れ味の悪い数千円のニッパーで切ってしまうと・・・・
- 断面が粗く、切り口が荒れる
- 乾燥しやすいので、角質化してガチガチになる
- ササクレになる
- 爪まで傷つけてしまう
ただ、ネイルに関する知識があり、自分で処理したい場合は、ネイリストが使用する物と同等の切れ味のニッパー(最低でも1万円以上の物)を使いましょう。
参考程度にプロが使っているニッパーを見てみて下さい↓
使い慣れていないと、包丁みたいに手を切ってしまいそうですね
UTSUMI (内海) ネイルツール キューティクルニッパー¥22,680
ちなみに、サロンで使うこのようなニッパーは定価なら3万円以上して、定期的に5千円くらいかけて研ぎに出しています。
何度も言いますが、自己流のニッパーでのケアはリスクがあるのでおすすめしません。
爪の甘皮処理の仕方
ネイルサロンへ行くとついでに甘皮処理をしてもらえたりしますが、自己処理の正しいやり方はご存知ない方が多いと思います。
慣れない方はルースキューティクルと甘皮の違いがわからないと思うので、ネイルサロンへ行って施術してもらいながらレクチャーを受けるといいでしょう。
上記で説明した通り、自分でケアするなら、
- 甘皮の押し上げ
- キューティクルオイルで爪周りの皮膚を保湿
この2点に留めた方が無難です。
甘皮処理を怠ることによる弊害よりも、甘皮処理をしすぎることによる弊害の方が多いことを肝に銘じ、優しくていねいにケアしてください。
自宅での甘皮のお手入れの方法
手軽にできる自宅での甘皮の処理方法をご紹介します。
●必要なもの●
- キューティクルオイルかキューティクルリムーバー
- お湯
- ハンドソープ
- ウッドスティック(コットンスティック)かキューティクルプッシャー(プラスティック)
甘皮の押し上げはウッドスティックのままだと甘皮を痛めてしまいますので、ウッドスティックにコットンを巻いて使いましょう。コットンスティックは、カラーオフなどにも使えるすぐれものなので便利です。
手持ちの道具や甘皮の状態で、コットンスティックか、ステンレス製プッシャーを使いましょう。
道具の購入は、ネイル用品専門店が安くて品質が高い物が揃っていますよ。
おすすめは、【ネイルサプライ】です。
●やり方●
- 爪の根元付近にキューティクルオイルかキューティクルリムーバーを擦り込みます。
- お湯を張ってハンドソープを溶かして10~15分手を浸します。
- 軽く水気を拭いたら、ウッドスティックをお湯で濡らしながら甘皮を押し上げます。
- 逆の手の親指にガーゼを巻き付けて、お湯で濡らしながらキューティクルライン(爪の根元のカーブ)に沿ってルースキューティクルを擦り取ります。
- その後、キューティクルオイルを擦り込んで終了。
これだけで十分なんですよ。
「甘皮」も「ルーススキン」もどちらもお手入れ方法は同じです!甘皮が乾いてるときにやると指先や皮膚を傷付ける恐れがあるので、必ず甘皮がふやけてやわらかくなってるとき(お風呂上りなど)に行ってくださいね。
強く刺激しすぎると逆に傷付けてしまい丈夫な爪が伸びてこなくなるので、押し上げ過ぎなどに注意してくださいね。
キューティクルオイルの必要性
『キューティクルオイル』って見かけたことありますよね。キューティクルオイルは、爪の甘皮だけを保湿する事に特化した製品なんですよ。
ささいな事ですが使用してるのと使用してないのでは結構違いがあります!
必要性を感じない方もいるかもしれませんが、手を少しでも美しく保ちたいという方は大勢いらっしゃいます。
ただ、ネイルが浮いてしまってる場合はカビの原因になる事もありますので使用はごく少量にして下さい。
オイルには保湿剤だけでなく肌や爪に良い成分が入っている物もありますよ!
保湿するだけでも効果はありますので、キューティクルオイルでしっかりと保湿してあげて下さいね。
甘皮はどのくらいのペースで処理するべき?
甘皮の処理は、一度やり始めるとキレイになる気持ちよさもあってまめに処理しすぎてしまったり、必要な甘皮まで過度に取りすぎてしまったりと、少々加減が難しいのが難点です。
ネイルサロンでは甘皮のお手入れは2週間に1度といわれていますが個人差はあるので大体の目安にしてください。多くても、10日から2週間に一度くらいが適正頻度です。
まとめ
爪は健康のバロメーターともいわれるほど、爪のキレイな方は健康的に映るものです。
甘皮を適度に処理して、健康的な美しい爪を手に入れましょう!