ネイルをしていない女性は「身だしなみに気を使っていない」と判断されてしまうこともあるほど、日本女性とって重要なセルフケアの1つです。
その中で、セルフネイルをお手軽に楽しんでいる人も多いと思いますが、危険な化学品を使用しているという実感がありながら使っている人は稀だと思います。
見逃しがちなのが、ネイルポリッシュの成分。
かわいいネイルにしたいという気持ちが先にたち、成分はどうでもいいという方も少なくありません。
100均のダイソーが販売したマニュキュアに発がん性物質が含まれていたとされ、回収騒ぎになったことがあるって知っていますか??
中国製のものってホントに何が入っているのか怖いです・・・。
100均以外の製品でも、発がん性のある物質も使われていることがあるので、よくよく成分表示表をチェックする必要があるんですよ。
気を付けないと、プチプラコスメにはこうした危険があるんです・・😂
影響をできるだけ少なくするためには、自分の安全は自分で守る!的な、
【極力、有害な物質を使用していない製品を選ぶ】ことが大切です。
また、身近に利用するものだからこそ、こうした危険な原料の含まれる製品には、自己防衛する気持ちで安全に使いたいものです。
ネイルで使用するものの中で化学品がどのようなもので、どれくらいの危険があるか再認識をして、安全に使う方法を学びましょう。
目次
マニキュアの成分って、危険なの?
ネイル用品の中には、危険なモノがあるってイメージも持っている方ってあまりいないようです。
ネイリストとして働いている方でも詳しい知識がない方もいらっしゃいます。
爪がキレイになって華やかなイメージが先行してしまうんですね。
マニキュアの成分
マニキュア液の成分は、ニトロセルロースと有機溶剤です。
有機溶剤は、様々なものが入っています。
その他に樹脂類(トシルアミド/ホルムアルデヒド)や可塑剤(クエン酸エステル系、カンフルなど)、製品によっては水を少量含みます。
マニキュアの粘度となるもの
マニキュア液はニトロセルロースや樹脂類を含有しているため粘稠性があります。
マニキュアは塗りやすい粘度に作られていますが、使っているうちに粘度が高くなることがあります。
トシルアミド/ホルムアルデヒド樹脂は、マニキュアによく入っている成分なので大丈夫なようです。トシルアミドとホルムアルデヒドを反応させて作られる樹脂ということです。
成分の割合
製品によって違いますが、一般的には以下の割合で作られています。
- ニトロセルロース(10~20%含有)
- トルエン(10~35%含有)
- 酢酸エチル(10~20%含有)
- 酢酸ブチル(0~40%含有)
などです。
有機溶剤とは、単体溶剤及びシンナーの様な混合溶剤を言います。
また、有機溶剤を5%(重量)以上含有するものを(塗料等)を有機溶剤含有物といったものを合わせて有機溶剤と言います。
マニキュアは、油性塗料の一種でもあります。
塗料などは、有機顔料(水に溶けにくい、色が鮮やかな樹脂)などを、有機溶剤(シンナー他、揮発性の有る液体)と混ぜ合わせたものです。
付着又は塗布させた後、空気中に溶剤を気化させる事を乾燥とも言います。
乾燥速度は、気温室温によって左右され、マニキュア等はエナメル系樹脂を用いる。
除光液は、ラッカー系シンナーです。袋に入れて吸入しないで下さい。
(絶対に)有害性が有ります。
油性にせよ水性にせよ原理はほぼ一緒と見ても良いでしょう。
有機溶剤とは・・
溶かすことを目的として作られた物質です。それがすべて悪いわけではありません。私たちは、日常生活でも様々な有機溶剤に触れて生活しています。
マニキュアの成分として気をつけないといけないことは、「4つ」あります。
- 揮発成分・・引火する恐れ、有害な成分を吸い込んでしまう。
- 臭いの成分・・気分が悪くなったりする場合がある
- 爪に与える影響の強い成分・・爪が弱くなってしまう
- 人体に影響を与える成分・・発がん性物質がある
1.揮発成分の性質🔥
ネイルで使用する揮発性があるモノはどんなものがあるのでしょうか?
アルコール類
- 消毒用エタノール
アセトン類
- ポリッシュリムーバー
- アクリルムリムーバー
- ジェルリムーバー
酢酸エチル・酢酸ブチル・メタクリル酸エチルを含むのも
- ノンアセトンポリッシュリムーバー
- ネイルソルベルト
- プレプライマー
- アクリルリキッド 等
引火の恐れについて
揮発成分を含むものは引火する恐れがあるので、取り扱いや保管には細心の注意をして下さい。
揮発性品の特徴は、使ってないのに気付いたら減ってしまっているモノです。
揮発性があるものは空気より重いです。
ネイルをしていると、揮発性の成分を含んだものを必ず使用するでしょう。
ネイルを施術している、部屋の下の方には揮発成分が蒸気となって溜まっているのです。
沸点
- アセトン:56℃
- 酢酸エチル:77℃
- エタノール:78℃
- イソプロパノール:82℃
- メタクリル酸エチル:119℃
- 酢酸ブチル:126℃
アセトンが意外に一番沸点が低いですね。
消毒によく使用するエタノールも低めです。
有害な成分を吸い込む恐れ
蒸気でさえも体に良いわけがありませんね。空気中に蒸気となってでていってしますのです。
ってことはよ~く考えてみて下さい!!
小さなお子さんがいる方!!ペットを飼っている方!!
要注意です。
別の部屋でやるなどの対策が必要ですね。
よって、赤ちゃんやペットは大人に比べて、思いっきり害な成分を吸い込んでしまします。
必ず、別の部屋でネイルを施術するようにしましょう。
下に座っていなくても、ネイル中はマスクをして揮発性成分を吸い込まないようにとダストも吸い込まないように予防することが大切です。
2.マニキュアの臭いの成分🐽
“マニキュア特有のツーンとした刺激臭”ってありますよね。部屋中に充満してしまい、とてもいい香りとは言えません。
実は、この刺激臭こそ酢酸エチルや酢酸ブチルなどの臭いなのです。
マニキュアや除光液には、独特の強い匂いがあります。
その匂いで気分が悪くなったりする場合があります。
希釈剤の主成分
粘度が高くなったマニキュアを希釈するために希釈剤が販売されています。希釈剤の主成分は酢酸ブチル、酢酸エチルです。
マニキュア除光液の主成分
マニキュアを落とす時に使う除光液。
除光液にも化学物質が入っています。
この除光液によく入っている“アセトンも発がん性物質がある”事がアメリカで知られています。
マニキュア除光液の主成分は、アセトン(60~90%含有のものが多い)、酢酸エステル(0~60%含有)であり、その他の溶剤(0~20%
含有)、香料・染料を適量含み、残りは水である
除光液を使う時もマニキュア同様、気をつけて成分をよく見て下さいね。
今では、ノンアセトンの除光液も販売されていますし、水溶性のマニキュアならお湯や消毒用のアルコールなどで簡単に落とせるので、除光液も必要ないのです。
3.爪に与えるダメージ
揮発成分を含むアセトン入りリムーバーを使用して、爪の乾燥が気になったことありませんか?
頻繁に使用すると、爪の乾燥がひどくなります。
一度ネイルをして、すぐまた付け替えるようなことを繰り返していると爪がボロボロになります。
アセトンは脱脂脱水作用がとっても強いです。
実は、お湯も脱脂脱水作用が強いので要注意です!!
冬場は寒くて、手洗いにお湯を使いがちですが、とても乾燥するのでお湯を使用した際はすぐにハンドクリームなどで保湿をすることが大切です。
爪の水分量は通常12〜16%ですが、乾燥で12%以下の水分量になると爪に亀裂が入りやすい状態となります。
ポリッシュオフは、コットンにつけるアセトンの量を考え、皮膚に極力つかないように気をつかって上げて下さい。
ジェルネイルやスカルプオフの際には、アセトンの量やアルミを巻く時間を減らすことが大事!
なるべくたくさん削って、アセトンに付ける時間を短くして上げることを意識しましょう。
頻繁にネイルする人は注意!!
しかし、頻繁にネイルをしている方は、特に爪が割れやすくなったり、薄くなったりしてなんだか最近爪が弱くなってきたなぁと感じる事もあるのではないでしょうか?
爪が弱くなるのも、これらの「化学物質が原因」だったのです。
4.使用されている危険な原料・成分🗣
マニキュアの成分で体に悪影響を及ぼす可能性のある物質というと、トルエン・アルコール・アセトン・エステルなどの化学物質ですが、大量に毎日使用しない限り、身体に影響を及ぼすことはない様です。
ただし、妊婦さんや小さなお子様、足元の高さにいるペットへの注意が必要です。
とくに妊娠中の方は、フタル酸ジブチルという有機溶剤が妊娠13週までの間にさらされると、胎児に悪影響が出る可能性があるという研究結果も出ているそうですが、ネイルに使用されているのは極わずかな量なので、普通におしゃれに使う程度なら問題ないそうです。
スタンフォード大学のThu Quach博士は、マニキュアには重大な健康被害を与える有毒な科学物質が含まれていると指摘しています。
「これら化学物質へ皮膚や爪をさらすことは、ガンや不妊を引き起こします」(Thu Quach博士)。
ネイルケア製品には、ホルムアルデヒドのような発ガン性物質から、ホルモンを破壊するもの成分に至るまで、毒性のある物質や科学成分を多く含まれています。
特に、健康へ深刻な影響を与える3つの化学物質、トルエン、ホルムアルデヒト、フタル酸ジプチルを、科学者たちは「毒々トリオ(TOXIC TRIO)」と定義してます。
アセトン
マニキュアの除光液によく含まれているアセトンは、発がん性があることが、アメリカでの動物テストで明らかになっています。
マニキュアやジェルなどを溶かす溶剤で強い引火性がありますので、やはり注意が必要です。
酢酸エチル
香料溶媒として、マニキュアや除光液に使用されている物質。皮脂や爪を傷つけ、皮膚炎を起こすことがあります。また、腎臓、心臓、肺、肝臓のダメージにも関与が指摘されています。
他にも、ディカフェインのコーヒーやお茶、香水やお菓子にも使用されています。
酢酸ブチル
酢酸エチルと同じく、香料溶媒として使用されています。吐き気、頭痛、悪寒、皮膚炎の原因となるだけでなく、出生異常や神経系へのダメージも引き起こす可能性があります。食品、香水、マニキュア、除光液、アイシャドウ、石鹸、タバコなど多くの製品に使用されているので、要注意です。
フタル酸ジプチル
軟化剤として使われるフタル酸ジプチルもまた、生殖機能に影響を与えます。
トルエン
マニキュアの溶媒としてよく利用されており、中枢神経系への毒性が広く指摘されています。ヘアスプレイや髪染め液にも使われていることがあります。
トルエンは、顔料をキープしつつ爪を滑らかに仕上げるために使われますが、中枢神経系に影響を与え、生殖機能にダメージを与える可能性があります。
ホルムアルデヒド
日用品に使われる化学物質の中でも、特にその毒性が知られています。日本では化粧品への使用は禁じられていますが、海外製の化粧品、コスメについては使用されていることがあるので注意が必要です。
化粧品だけでなく、家具用の艶出し剤、自動車用ワックス、シャンプー、デオドラントなど広範にわたって使用されているので、アレルギーのある人や敏感肌の人はなおさらよく原料成分表を気をつけてチェックしてください。
ホルムアルデヒトはすでに発ガン性物質として広く知られていますが、爪硬化材と殺菌剤としてマニュキュアに使われています。
アルコール
も入っていますから、アルコールにアレルギーのある方はパッチテストをしてみた方がいいでしょう。
ネイルポリッシュの中には発がん物質が含まれている?
実は、ネイルポリッシュには、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)・ホルムアルデヒドなど、発がん物質が多く含まれており、注意が必要です。
BHAの発ガンリスクは低めですが、ホルムアルデヒドは最高レベルに分類される発がん物質ですので、使用する際に一度チェックが必要です。
購入時にネイルポリッシュの成分をしっかりと確認してください。
また、最近ではオーガニックネイルカラーと呼ばれる、低ケミカルでナチュラル成分を使用したネイルポリッシュも発売されています。
これを機にオーガニックネイルへ移行するのも良いかもしれません。
マニキュアでアレルギーになる?
マニキュア自体がアレルギーになるとは言えませんが、アレルギーを引き起こす原因になるのは、マニキュアを落とした後の乾燥です。
皮膚や爪の乾燥によって、皮膚が敏感になり、刺激に反応してアレルギー症状を引き起こすのです。
除光液でマニキュアを落とした後は、しっかりとオイルやクリームで保湿して、爪や皮膚を乾燥させない事が重要です。
ペットやお子さんがいる家庭の注意!
誤飲に注意
毒性の高い化粧品であるマニキュア液とその除光液による小児の誤飲事故は多い。
1 瓶の容量も 15~20mL 程度と少ないので、誤飲による中毒症状をきたすことはまれ
と考えられる。
問題になるのは有機溶剤(とくにマニキュア除光液ではアセトン)で、玩具用ではとくにエタノール中毒である
マニキュア除光液は 1 瓶約 50~120mL で、アセトン含有量も多く注意を要する。
子供の玩具用マニキュア液の主成分は一般の化粧用マニキュア液とは異なり、樹脂類(ポリビニルアルコールなど 17~60%含有)と溶剤である。
調査した限りでは、溶剤としてトルエンを含まず、エタノール(20~40%)を含有する水溶性
製品が多いです。
妊婦さんは注意!!
これらの科学物質は、刺激が強いため、爪を傷つけたり、皮膚炎を起こしたり、体内のホルモンバランスを崩す原因にもなります。特に妊婦さんは避けたいところですよね。
さらに酷くなると神経系や内臓へダメージを与える可能性もあるのです。
安全なマニキュアを使おう!!
ファンケルやちふれ化粧品、オルビスなどは上記の物質が含まれていないマニュキュアを扱っているので、興味があれば調べてみるとよいかもしれません。
そうでないマニュキュアを使用する際には、化学物質を部屋にためないよう、十分に換気をすることも大切です。
とはいっても、やっぱり心配。なるべく化学物質が入っていないものでネイルを楽しみたい方に、安全・安心な材料でできたマニキュアをいくつかご紹介します。
水溶性のマニキュア
皮膚の弱い方やアレルギーのある方は、水溶性の低刺激なマニキュアを使いましょう。
“水溶性のマニキュアには、有害な物質が一切入っていない”ので、あのツーンとした独特な刺激臭もなく、爪を痛める事もありません。
商品のバリエーションも豊かで、成分のほとんどが天然由来から出来ているものや石油系の化学物質の配合を最低限にしたもの・爪をケアしながらオシャレもできるものなど、その種類も増えてきています。
アメリカやヨーロッパなど海外製のものが多いですが、最近では日本製のものも販売されています。
このような水溶性のマニキュアであれば、子供にも使えますし、“妊婦さんが使っても安心”なのです。
難点は除光液を使わなくても落とせるので、お湯などでも剥がれてしまう事もあるようです。
何日も持つ感じではないので、オシャレな方で毎日塗り変える方におすすめですね。
貝殻の粉でできた胡粉ネイル
日本画で使用されている顔料絵具の老舗が作った胡粉ネイル。酢酸エチル・酢酸ブチルなどの有機溶剤をつかっていないマニキュアです。特徴としては、
- ツンとした匂いがしない
- アセトン系の除光液を使わず、手指を消毒するアルコールで落とせる。
- 爪が息してないような圧迫感を感じない軽い着け心地
日本独特の和の名前がついていて、発色も綺麗です。小さなお子様でも使用することができます。
ノントキシックネイル Butter London
有害とされる、ホルムアルデヒド・トルエン・DBP・パラオキシ安息香酸などを含まない、安全性の高いマニキュアです。
色展開が豊富で、海外セレブにも人気、キャサリン妃も愛用者みたいです。
お野菜から作ったネイル Kure Bazaar
有害な成分を含まず、木材パルプや小麦、コットン、ポテト、コーンなどのオーガニック成分を全体の85%も使用している安全性の高いマニキュアです。
まとめ
塗りっぱなしで放置しない事、除光液を使わなくても落とせるマニキュアを使うなど、少し気をつければ、マニキュアのおしゃれを楽しむ事が出来ますよ!
この機会に成分を見る「クセ」をつけるようにすると安心です。
特によくマニキュアを使っている方は覚えておくと重宝しますよ。
自分や子供を守るために、安全なネイルを選び、オシャレを楽しみましょう!