ジェルは化学物質と化学反応を利用して硬化します。
ですので、正しく扱う知識と技術がないとアレルギーを発症する危険があります。
セルフ用に出回るキットはそのような危険性の説明がなく、初心者でも手軽に出来るようなことしか書かれていないので安易に扱うととても危険なんです!!
でも、”ジェル”自体や”セルフネイル”が危険なのではないので安心して下さいね。
知識がないまま安易に手を出すことが危険という意味です。
誰でも初めは初心者です。
なので、正しい知識や学ぶ気持ちをもちながらセルフネイルを楽しみましょう。
今回はセルフネイルを始める前に、「ジェルアレルギー」について学んでおきましょう。
目次
私は大丈夫?アレルギーは誰でもなる
ジェルアレルギー。基本的には、もともとアレルギー体質の方が発症しやすいと言われています。
しかし、そうでない人でも突然アレルギー症状が出たりもします。
アルルギーでよく言われるのが、人によってコップの大きさが違ってその容量をこえてしまうと発症してしまうというものです。
ネイルサロンは年々増加していて、セルフネイルも身近なものになりました。
しかし、そのことからもジェルネイルアレルギーになる方が比例して増加しています。特に、ジェルネイルアレルギーになる人に多いのは、ネイリストやセルフネイラーです。
それはなぜだか分かりますか?
ネイリストは日々ジェルネイルに触れる機会が多いためです。
そして、セルフネイラーは正しい知識がない為に、危険なネイルの仕方をしてしまい引き起こしてしまう方がいるからです。
また、10年以上何もないのに、突然出るのは案外体質(何らかのアレルギーがあれば出やすい)ってこともあります。
例えば、何か月も使っていたボディソープで、いきなり蕁麻疹が発症することもあります。
去年ですが、元SMAPの中居くんもいつもと同じ美容院での髪染めでアレルギーが出て顔が悲惨なことになっていたのをテレビで見ました。
疲れている時は風邪を引きやすかったり、抵抗力が弱っている時はいつもなら平気な食べ物でアレルギーが出てしまったりすることと同じように、アレルギーに関しても体質だけではなく体調なども少なからず関係しています。
女性なら特に経験があると思いますが、ちょっとホルモンバランスを崩していたり睡眠不足だったり、体調が万全ではない時って、普段なら全然平気なことでもすぐに身体への不調として症状が出てしまったりしますよね。
特にジェルは化学物質ですし、アレルギーが出る前提で施術しなければなりません。アレルギーは起こるものとして考えておきましょう。また、アレルギー体質な方は、いつ出てもおかしくないので厳重体制で施術しましょう。
ジェルアレルギーとは?
ジェルアレルギーとは、ジェルネイルが原因で起きてしまうアレルギーのことです。
正式には接触性皮膚炎といい、特定の原因物質に触ってしまうことで起きてしまいます。
現在の医学では一度ジェルアレルギーを発症してしまうと一生治りません。
アレルギーを起こすとジェルも含め、一生その物質に反応してしまうので生活を制限されてしまいます。
ですので、アレルギーを引き起こさないよう対処するしかありません。
ジェルネイルでのアレルギー症状とは
アレルギーというと、ジェルネイルをしてからすぐ出てくる症状とは限りません。
数時間、数日、人によっては数ヶ月や数年経ってから発症する場合もあります。
一度発症すると繰り返すという厄介なものがアレルギーです。
- 爪の周りに痒み
- 水疱のようなブツブツが出来る
- 皮膚が剥けてきてただれる
- 湿疹のようになる
- 赤く腫れる
このようなアレルギー症状がでます。
全ての人に同じ症状が出るわけではなく、なかには痒みは出ないけど爪の周りの皮膚だけジュクジュクになったりする人や、ただ皮膚がめくれるだけの人、掻きむしるほど耐えきれない痒みが出る人など、症状はさまざまです。
どうすればアレルギーが発症するの?
例えば、ジェルが皮膚に付着するとアレルギーを起こす危険性があります。
実は、爪は死んでる組織って知っていましたか?なので、爪だけにジェルをのせれば問題はとても低いです。
ですが傷があると、爪から皮膚にはみだしたり、オフの時に溶剤と混じったジェルが皮膚に流れ込んだりすると問題が起こる(アレルギー発症など)ことがあります。
ですので、自分の手にやる場合だけでなく、チップを作成する時にも自分の手にジェルが付着しても起こります。
また、傷があるとその危険性は更に高まるってことは分かりますね。
ジェルネイルでアレルギーの原因となるものとは?
ジェルアレルギーといってもジェル全てというわけではありません。
ジェルに含まれる特定の化学物質に対し体が拒否反応を示しているんです。
その物質が含まれていないものであればアレルギーは起こりません。
ジェルのアレルギー成分
ほとんどのジェルには、アレルギーの大きな原因のひとつと言われる「HEMA」という成分が含まれています。
他に、ジェルアレルギーを引き起こす代表的なものは
- HEMA
- アクリル酸
- ベンゾフェノン3
※HEMAとは、アクリル酸モノマーの1種です。
2-Hedroxyethyl methacrylate
2-ヒドロキシエチルメタクリエート
この成分はアレルギーを誘発する性質を持っていて、遅延型のアレルギーを起こしやすいそうです。
他にも沢山の薬品が各メーカーのジェルに配合されていますが、成分の比率を開示していない、成分を全く公表していないところもあります。
なので、決定的に何がアレルギーを誘発させているのか調べるには極めて困難になります。
ほとんどのジェルはHEMAという成分が大方入っています。
ジェルを作る段階で重合(小さな分子と分子を結合させて大きくする事。すなわち高分子)させるとHEMAはウレタンアクリレートというものになります。
なのでHEMA自体は残るのはおよそ10%~20%のジェルが多い様です。
よくジェルには酸が入っていると言われているのですが、もともとこのHEMAを作る原料が酸なのです。
ジェルだけではないアレルギーの原因
ジェルネイルを含め、ネイルに使用するものの多くが化学薬品で、アレルゲンです。
ジェルネイルをする上で、この接触性皮膚炎の原因になる可能性があるものは、ジェルだけではありません。
例えば、ジェルの他にアレルギー症状の原因として考えられるものは…
- UVライト
- アセトン
- エタノール
- ダスト(ネイルダスト)オフする時の粉
などがあります。これら全てにアレルギー反応が出る!というよりは、人によってアレルギー反応が出るものが異なります。
アクリル酸によるアレルギー反応が原因
アセトンはジェルをオフする際に使用するもので、オフする時のアセトンということも考えられます。
エタノールが原因
エタノールは油分を取り除くものです。
UV/LEDライトが原因による日光アレルギー
ジェルネイルに使うジェルは合成樹脂で出来ており、UVライト(紫外線)に当てることで固まる性質があります。
UVライトは、ジェルを硬化させる時に使用するライトでそれほど強烈な光というわけではないんですが、もともと紫外線アレルギーなどを持っていたりすると、ネイルのUVでも反応が出てしまうことがあるようです。
ダスト(ネイルダスト)オフする時の粉が原因
ダスト(ネイルダスト)は、ファイリングなどで爪やジェルを削ったときに出る細かい粉塵のことで、ダストが肌についただけでも痒くなってしまったり、空気中を舞ったダストを吸ってしまったりしても、アレルギー症状が出てしまう人もいます。
ジェルアレルギーを起こしがちなやり方
例えば、アートを失敗したりして頻繁にオフを繰り返す、キューティクルなど周りの皮膚にまでジェルをのせて硬化しているなど、間違ったネイルのやり方などがアレルギーを発症させやすくなってしまいます。
ジェルをはみ出して塗ってしまう
ジェルが皮膚に付着したままだとアレルギーを引き起こしやすくなります。
なるべくはみ出さないように塗り、はみ出てしまった場合は必ず取りのぞいてから硬化しましょう。
ジェルが完成したあとは手を洗い皮膚に付いたジェルを確実に洗い流します。
削り粉を吸い込んでしまう
その最中は、微細な粉(ダスト)が発生し、空気中に舞ってしまいます
爪やジェルネイルを削る「サンディング」「ファイリング」というものがあります。
そういった微細な粉を吸い込むということは、非常に危険なことなのです。プラスチックのチップやジェルの粉は、吸ってしまうと肺の中の粘膜では分解されません。そして排出もされないので、肺の粘膜に存在し続けるのです。
肺だけでなく喉にも悪影響を及ぼし、小さな炎症を起こします。小さな炎症程度なら…という方もいるかもしれませんが、その炎症が治ったからといっても蓄積されたダストは体内に残ったままであり、将来的に重大な病気を引き起こす原因になったりします。
ネイリストさんって、マスクをしている方が多いのですよね。
それは、一度の施術ならまだしも、ネイリストは一日に何人もの施術を行いますので、ネイルサロンの空気中にもダストが漂っているからです。
また、「サンディング」「ファイリング」は非常に細かい作業なので、ダストの発生源である爪先に顔を近づけます。
そのため、マスクがなければそのダストをたくさん吸ってしまうことになるのです。
そういった微細な粉を吸い込むということは、非常に危険なことなのです。プラスチックのチップやジェルの粉は、吸ってしまうと肺の中の粘膜では分解されません。そして排出もされないので、肺の粘膜に存在し続けるのです。
肺だけでなく喉にも悪影響を及ぼし、小さな炎症を起こします。小さな炎症程度なら…という方もいるかもしれませんが、その炎症が治ったからといっても蓄積されたダストは体内に残ったままであり、将来的に重大な病気を引き起こす原因になったりします。
そういった被害を押さえるために、マスクをしているんですね。
特に身体の弱い方や妊娠中の方は気を付けた方がいいでしょう。
オフの際などはジェルの削り粉を吸い込まなように必ずマスクをするようにしましょう。
ジェルが未硬化のまま
- ジェルが未硬化のままトップ
- 厚塗りした上に硬化時間が短く未硬化
- ライトを古いものを使ってしまい未硬化
中は硬化していて表面に未硬化ジェルが残っているのは別ですが…(普通のことです)
ジェルアレルギーならない為にはどうしたら?
マスク、換気、後の掃除をしっかりと!
ジェルが終ったらすぐ手洗いをしましょう。
もし、それでしたら、アセトンを使わず、ネイルマシンで削る方法でオフされるとか‥
アセトンで落とす前に、爪の周りの皮膚にキューティクルオイルを塗ったりして、カバーするとか‥
皮膚に傷や肌荒れがある場合はジェルをしない
皮膚に傷や肌荒れがあるとジェルアレルギーを発症しやすくなるので、ジェルネイルをお休みした方が確実です。
最近はセルフジェルネイルをする方が多くなり、様々なメーカーからジェルが販売されていますよね。では、ジェルを購入するとき、その安全性について考えているでしょうか。ここでは、市販されているジェルの安全性を見極めるポイントについて、詳しくご紹介します。
ネイルに優しいジェルの選び方】安全性を見極めるポイントとは?【ネイルに優しいジェルの選び方】安全性を見極めるポイントとは?
ここ数年でセルフジェルネイルをする人が急増したことで、様々なメーカーからジェル用品が販売されるようになりました。ネットショップなどを利用すれば、かなりリーズナブルな価格でジェルを購入することもできますよね。
そんなジェルですが、実は大きく2種類に分けることができます。化粧品登録をして薬事法上の「化粧品」として販売されているものと、「雑貨」として販売されているものです。
では、両者にはどのような違いがあり、セルフネイルをする場合はどちらの商品を選べばいいのでしょうか。
皮膚保護用クリーム(ダーマバリアT)
爪の部分が熱を持っている」「水に触れると敏感な感じがする」という
違和感を
自己判断で元々薄い爪がさらに薄くなったのだろうと思っておりました。
ジェルの縮みに爪が負けているのが原因オフの際爪が熱く、引っ張られるような感覚
化粧品登録されているジェルを選ぼう
爪に塗るジェルは薬事法上の「化粧品」に該当し、化粧品を製造するためには「化粧品製造業許可」を、化粧品を市場に出荷するためには「化粧品販売許可」をとらなければなりません。そして、これらの許可を取得するためには、その製法や品質についてはもちろん、性状や貯法などにおいて、一定の基準を満たしている必要があります。
そのため許可を取得し「化粧品」として販売されているジェルは、一定の基準を満たした安全性の高い商品である、ということができます。対して「雑貨」として販売されているジェルはこれらの許可を取得していませんので、自爪に使うとトラブルが起こる可能性があります。
ネイルトラブルを避けるためにも、使用するジェルは化粧品登録されているものを選択するようにしましょう。
成分分析試験証明書付きのジェルなら安心
許可を取得して「化粧品」として販売されているジェルであっても、その中にどのような成分が配合されているのか気になる、という方は意外と多いようです。
そこでおすすめしたいのが、成分分析試験証明書のついたジェルです。これはジェルの中にどのような成分が含まれているのかについて分析・証明するもので、薬事法によって定められている「ネガティブ成分(化粧品への配合が禁止されている成分)」が含まれているかどうかについても知ることができます。
アレルギー体質の方や敏感肌の方はちょっとした刺激でもお肌が過敏に反応する可能性がありますので、安心してセルフネイルを楽しむためにも、成分分析試験済みのジェルの使用を検討してみてはいかがでしょうか。
ジェルネイル アレルギーにならないようにする対策
アレルギーが出にくい安全なジェルを使う
アレルギーがでないジェルは相性なので、一概には言えません。
しかし、安全な評判の良いところのものならアレルギーが出にくいとは思います。
アレルギーに特化したジェルメーカーが数社ありますので、そういったジェルを使うのもありだと思います。
アレルギーフリー
アレルギーチェック済み
マスクをする
エプロンを着け
まとめ
セルフネイルを楽しむ為には、デザインや技術を身につけるだけではなく、取り扱いに必要な知識や危険性を知った上で安全に使う予備知識も必要です。